人気ブログランキング | 話題のタグを見る

時事談義・イラスト・ミニアニメetc.


by eisakutyan
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

日本で働くガイジンさん、頑張って!

日本で働くガイジンさん、頑張って!_f0052281_1410156.jpg


*今は「びっくりラーメン」チェーンも関東へ進出したらしいが、私は大阪へ来るまでこのチェーンの存在を知らなかった。
 ここは税込み一杯189円という安さで驚く「びっくりラーメン」が目玉商品で、単に「ラーメン」と注文するとこのラーメンが出て来る。社長さんは毎朝自分のチェーン店のどこかに立ち寄って自ら陣頭指揮でこのラーメンを試食するのだと、いつかTVでやっていた。今日もこのラーメンチェーン関連の話。いいね、話題になるだけでも多大な宣伝効果だ。笑。

 *さて問題はこのラーメンの味その他の評価である。人それぞれ様々な感想を持つだろうが、私は可もなく不可もないといったところだろうか。極薄にスライスされたチャーシューも1枚入っているし、200円払っても11円のお釣りが来るというこの価格で、ちゃんとした醤油ラーメンを提供しているのだから立派なものである。

 私は元々「ラーメンなら毎日でもいい」という人間ではないし、だいたいがラーメンなるものは最初から最後まで基本は同じ味というのが不満である。しかも冷めるに従って旨みもなくなるものだという印象が私にはある。同じ麺類ならうどんや蕎麦の方が遥かに好きだ。
 そう言えば昔「呑んだ後はそばに限る」が口癖の年配者がいたので、私はてっきり「日本蕎麦」のことかと思っていたら、彼の言うのはアブラこってりの豚骨ラーメンだった。w

 「びっくりラーメン」以外にもメニューはいろいろあるが、あまりあれこれ注文してしまうと他の店と同等の料金になってしまうので、私がこの店に行くときは、多くて二つしか注文しない単価の低い客なのである。ごめんちゃい。w

============

*私のところから一番近かった寺田町の店はなくなって久しい。今仮に家から「びっくりラーメン」に直行するとすれば「JR東部市場駅前店」か「地下鉄動物園駅前店」かあとは平野に行くかということになるが、うち寺田町にも東部市場にも動物園前にも若い中国人の男女らが働いていたのが目に付いた。何か彼らが就業し易いような特別のルートがあるのだとしたら喜ばしいことには違いない。

*彼らが名目上だけでなく純然たる「留学生」なのか、あるいはまた福建省あたりからの出稼ぎ系なのかは話したことがないのでわからない。

============

 で、これはもう何ヶ月も前に東部市場店に行ったときの話です。w

 昼前というか、ひょっとしたら開店直後の時間だったかも知れない。従業員は中国人女性が一人、お客は私一人だった。当時私はワン・コイン・ランチ(←つまり500円で食べられる昼食のこと。しかもこれはあくまで店内限定で、オフィス街へ昼飯時に行けば400円程度のお持ち帰り弁当は幾らでもある)に凝っていて、そこでも500円ランチを注文した。
 餃子とラーメンとあと鶏の唐揚かなんかのセットだったと思う。

実はこの餃子が非常にまずかったのである。パリパリ感がまるっきりない上に生温かったから最悪で、譬えて言うなら、夕べ茹でた餃子に今軽く焼け焦げを付けただけという感じだった。←事実その通りだった可能性もある。中国人は餃子は熱湯で茹でて食べるのが基本で、焼き餃子はあくまでその余りモノの処理法なのだから。

 唐揚も口の中が切れそうなほどゴチンゴチンだったが、ま、しかしいずれも食べられないという程ではなかったので、私は不満は胸に押し殺して黙々と食べていた。

 そこへ彼女の親戚か親しい知り合いかと推定される中年の叔母さんが入って来た。
 私は窓際のテーブル席にいたが、その叔母さんはカウンターのレジに一番近い席に陣取ってペチャクチャ猛烈に「中国語会話」を始めたのである。
 多分その叔母さんは姪かなんかの現況を心配して見に来たのだ。昔はよく見掛けた光景だが、こんな情景は「労務管理」の厳しくなった今ではすっかり影を潜めている。

============

*暫くは突然の来客との懇談に夢中になっていた従業員の方の彼女だが、ふと何かを思いついてフロアに出て来た。何をするのかと思ったら、彼女は開店作業の一つをうっかりしていたのである。

 それは(10席もなかったろうか)各テーブル席に一つずつテーブルを拭くための布巾を置いていくという、どうということもない作業だった。しかし・・。

その作業をその子はとてつもなく乱暴な、いわゆる「やっつけ仕事」としてやってのけたのである。彼女にしてみれば「ポンポンポンとダスターを置いて回るだけのことじゃないの?お茶の子さいさいね♪早くカウンターに戻って話の続きをしたいわ」ということかも知れないが(←実際その通りだった)、食事中にいきなり自分のテーブルにダスターを投げつけられた私の方はまず「びっくり」し、少し間があってから非常に腹が立って来た。バカヤロウ、何考えてやがるんだ、このアマ!という感じである。

 私は一瞬自分が激怒して、香港映画のように自分の食卓をひっくり返す場面を空想したがそれは空想だけで終わった。
 知らないのだからしょうがないのである。悪意があってしたことではない。
 社会主義中国ではまだ客商売の基本が整っていないのだとしばしば聞く。
 一部の優良店を除けば「サービス(精神)」ということがよく理解されていないのだ。

 テーブルに客用の布巾を置くというのもサービスの一環である。サービスの結果客が機嫌を損ねたとしたらそれはサービスではない。サービスという労働をした結果客を怒らせるくらいなら、そんなサービスなどいっそ何もしない方がいいのである。これは全ての接客業に共通した原則である。
 サービス業は品物を提供するだけでは成り立たないのだということが彼女に理解されるまでにはもう少し時間が必要だろうなと私は思って店を出た。
by eisakutyan | 2006-08-26 14:12